銀行評価が出ているので信用を毀損しない物件です!の本当の意味
不動産会社からの営業メールを見ていると、以下のような営業トークを よく見ます。曰く、 「銀行評価が出ています!よって信用毀損しないので、買い進める上でも有利!」 銀行の評価書がついていたりして、なんだかそれらしく感じるのですが、 本当のところどういうことなのか考えてみようと思います。 銀行評価とは、銀行毎に異なる 不動産を銀行がどのように評価するかというのは、銀行ごとに結構異なります。 土地建物の積算を重視する銀行、収益還元法で評価する銀行、土地値を重視 して評価する銀行…など本当にいろいろです。 多くの ...
消費税還付のメリットは無い!?結局得なのか損なのか?
消費税還付のメリットといえば、何と言っても還付金の存在ですよね。 建物に含まれる消費税を取り戻せるのですから、手元資金が一気に 増加することになります。 一方で、消費税還付に関するデメリットは、以下の記事で一度まとめたことが あります。 →「不動産投資では、消費税還付のデメリットも理解しよう」 また、消費税還付のデメリットというわけではないのですが、消費税還付を行う ことで、建物簿価が切り下がり、将来の減価償却が減るし、売却時の税金も増える という議論があります。 その結果、通算すると消費税還付のメリット ...
不動産を長期保有できなくなる原因を考える
不動産を長期間保有するということは、不動産投資における重要な前提です。 もちろん多くの方がそう考えているでしょうが、実は長期保有できるように なっていないケースを散見します。 不動産は必ずしも長期保有する必要はありませんが、長期保有できるように 設計しておくことは重要です。 不動産を長期保有できることは、大きなリスクヘッジになるからです。 先日の記事でも書きましたが、不動産は含み損資産のガチホが有力な戦略に なるのです。 不動産投資において長期保有が重要である理由 不動産における最も大きなリスクとは何でし ...
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターン?
不動産投資はミドルリスク・ミドルリターンと言われます。 ですが、本当にそうでしょうか? なんだかイメージとして語られている点も多いのですが、 なにがミドルなのかは正直良くわかりません。 世の中の言説には首をかしげたくなるものも多く、 少し考えてみようと思います。 なお、以降「リスク」という言葉を多用しますが、基本的には 「振れ幅」のような意味で使っています。 ミドルリスク・ミドルリターンの定義 預金はローリスク・ローリターン、株式投資や信用取引は ハイリスク・ハイリターンなどといいますね。 ここでいうリタ ...
不動産を買った最初の年が一番重要である理由
不動産投資で物件を購入した場合、個人ならその後の最初の確定申告が、 法人なら最初の決算が、最も重要です。 この最初の申告において、後で修正できない多くの処理が行われます。 それが、以下の4点です。 減価償却期間の設定 土地建物金額の設定 初年度黒字の達成 消費税還付 税理士からこれらのことを提案してくれることは少ないので、 投資家自身で注意していきましょう。 減価償却期間の設定 不動産を購入し、その土地建物のうち建物は減価償却することになります。 この減価償却を何年でするかというのが減価償却期間です。 こ ...
地方物件は固定資産税が高い?その理由とは
「地方の物件は固定資産税が高い」というのを聞いたことはないでしょうか? これは、私自身も確かに高いと感じることがあります。 東京都内の物件の方が、地方の同じ価格帯の物件よりも固定資産税は安いです。 特に、RC造の物件になるとこの傾向は顕著ですね。 本来土地の価値は地方の方が低いはずだし、なぜこのようなことが発生する のか少し考えてみましょう。 固定資産税の計算方法 ここで、固定資産税の計算方法を確認しておきましょう。 固定資産税は、原則として以下の算式で計算します。 固定資産税評価額×1.4%(別途都市計 ...
法定耐用年数という悲劇的に勘違いされている存在
法定耐用年数…法定耐用年数…法定耐用年数… 不動産投資をしていると、法定耐用年数という言葉は本当によく聞くと思います。 特に、融資期間に関わるため実に重要視されます。 私も物件を探す際は、RCなら築25年までみたいに指定しますね。 築26年になったら何がだめなのかと言うと、建物の状態は正直変わりません。 築古がダメなのではなく、融資期間が伸びないので買いにくいのです。 ただ、私自身このような不動産の買い方をする一方で、この法定耐用年数の恐るべき誤用、法定耐用年数に対する悲劇的勘違いに本当に悲しくなることも ...
不動産投資で繰上返済は有効か?
繰上返済が無駄だというイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。 通常、繰上返済をするよりも、手元に現金として置いておくべきだというのが 一般的ですよね。 手許現金として置いておいたほうが銀行評価が高いし、また、突発的な 出費に耐えられるし、繰上返済しても大した経済的メリットがないというわけです。 繰上返済しても良い点が何もないので、しなくてもよいというわけですね。 若干イメージ先行で語られている感があるので、本当にそうなのか、検討しましょう。 なお、ここでの繰上返済の定義は、基本的に融資期間の変わ ...
個人が所得控除や経費で節税 iDeCo以外にもある
iDeCo(イデコ)が最近人気のようですね。 不動産投資を行っている個人でも加入でき、節税にもなるので、 多くの人が取り組んでいるようです。 実は私もイデコは個人的にも加入しています。あまりにメリットが大きいので、 加入していないことが考えられませんでした。 このイデコ、最も大きな効果が「掛け金を所得控除できる」ということでしょう。 所得控除できるとは、つまり経費にできると同義です。 ただ、個人で掛け金を所得控除にできたり、経費にできたりする制度はいろいろ ありますので、この際まとめてみました。 iDec ...
土地建物の金額にこだわるのはいつか?
不動産を購入する際に、土地建物の金額をどのように設定するかは、 保有期間中の減価償却費に影響するため重要です。 一方で、状況によっては、別にこだわる必要がないケースもありますし、 ぜひともこだわりたいケースもあります。 どのような状況であれば、土地建物金額にこだわった方が良いのか、 あるいはこだわらなくてよい状況とはどのようなものか、考えてみましょう。 土地建物金額の決め方の考え方は、以下の記事にまとめていますのでご参照ください。 シリーズ:土地建物割合を考える 第1回:不動産の土地建物の金額を考えていま ...