固定資産税を払い過ぎ?敷地内駐車場をチェック

投資家の皆さんは、固定資産税について考えて見たことはありますか?

固定資産税は申告書を提出せず、税額は自治体が勝手に計算します。
(これを賦課課税方式といいます)

このため、自分で申告する所得税や法人税は普段意識しますが、固定資産税は無批判に
受け入れている人が多いのではないでしょうか?
確かに、固定資産税の検証は大変困難です。あまりに精緻かつ複雑で、評価方法も
公開されておらず、自治体も開示に積極的ではありません。
本当に適正な税額か検証することは多大な労力を要します。

しかし、簡単に検証できるポイントがありますので、そこだけでも押さえておきましょう。
そして、このポイントはしばしば課税誤りが発生しています。

コインパーキングや敷地外駐車場はこちらの記事をご参照ください。

小規模宅地の特例

固定資産税の計算上、小規模住宅用地の特例という制度があります。

通常、固定資産税の計算方法は、

固定資産税評価額×1.4%

で計算します。(本当はこれに都市計画税0.3%上乗せされます)

しかしながら、住居の建っている土地は、200㎡までならこの固定資産税が軽減されます。
この場合、固定資産税評価額が6分の1になるのです。

固定資産税評価額×1/6×1.4%

マンションの場合、1戸あたり200㎡まで適用されますので、10戸のアパートなら
2,000㎡までならこの特例が適用されます。

結果、マンションやアパートの敷地はほぼ全てこの特例の対象となり、
土地に関する固定資産税は大幅に軽減されているのです。

敷地内駐車場の取扱

収益用不動産でありがちなのが、敷地内駐車場にこの特例が適用されていないケースです。

マンションやアパートの敷地内駐車場も、この200㎡の面積に入ります。

敷地内駐車場は、あくまで住居部分の効用を満たすために設置されているのだから、
駐車場部分にも特例が適用されるというわけです。

まぁ、駐車場は通常入居者のために設けられているのですから、
当然と言えば当然の結果ですね。

しかし、実は、駐車場部分が宅地となっておらず、特例が適用されていないケースが
しばしばあります。これは明らかな課税上のミスです。
特に、マンションと駐車場の筆が異なる場合、間にフェンスや溝があり一見別の
土地に見えるような場合は要チェックです。

つまり、その駐車場が明らかにマンション・アパート経営に使われているか
外見上わからない場合は要注意なのです。

以下のような判例があります。

H28.11.30東京地裁

「本件駐車場1から本件駐車場5までについては、本件各土地等の本件各駐車場を除く部分と、柵等の区分はなく、本件家屋の主な出入口まで接続しており、本件各土地等の他の部分及び本件家屋と形状上一体のものとして利用されていることは明らかである。また、本件駐車場6から本件駐車場9までについても、本件家屋の南側との間で植木や柵が設けられている一方、柵の一部には扉が設けられ、本件家屋及び本件各土地等の他の部分の南側から本件駐車場6から本件駐車場9までに立ち入り、また、道路に至ることが可能な状態にあるものであって、本件各土地等の他の部分及び本件家屋と形状上一体のものとして利用されていることが否定されるものではない。」

要するに、小規模住宅用地の特例を判断するには、マンション・アパートと駐車場が
一体利用されているかを判断するのですが、この点を、物理的に行き来できるか、
ということに注目して判断しているのです。
このような外形的判断は意外と重要です。

逆から言うと、外見上マンションと駐車場が一体に見えなければ、
駐車場部分に特例が適用されていない可能性があります。

物件の隣の駐車場との間に、フェンスが会ったり、溝があったり、
並木があったりすると、課税側が間違える可能性があります。

このような場合には、マンションと駐車場が一体利用されており、
敷地内駐車場に該当することを役所に説明します。
駐車場の賃貸借契約書などを提出し、それがマンションの入居者ばかりであれば、
特例の適用は認められるでしょう。

また、過去に収めすぎた固定資産税も最低5年分は返還されます。

ここをチェックしましょう

この誤りをチェックするには、毎年送付されてくる固定資産税納付書を見てみましょう。

土地の2列目に、「宅地」という文字が見えると思います。

このように、宅地となっていれば、通常は特例が適用されています。

一方で、「雑種地」となっていると、要注意です。
この場合特例は適用されていません。

マンションの敷地内駐車場なのに雑種地となっている場合は、
間違いなく課税ミスですので、すぐに修正しましょう。

税理士、不動産経営アドバイザー
税理士ですが、一都三県にて不動産経営を第2の本業として取り組んでいます。
不動産の最大の経費は税金ですが、税金だけ見ていても上手く行きません。徹底的な数値化と経験に基づき、個人・法人・銀行・追加取得・売却をトータルに判断するお手伝いをしています。

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