不動産投資は事業。自分だけが儲けることはできない。

不動産投資をするのは、儲けるためです。
しかし、自分だけが儲けることはできません。

他者の儲けも確保しなければ、不動産投資はままならないのです。

不動産投資は事業

不動産投資は事業です。

この点は強調してもしすぎることはありません。

というのも、この点を認識できていない人が非常に多いのです。
この点が最も大きな関係を持つのが、「業者との付き合い方」です。

あなたは、自分をカスタマー・消費者であると思っていませんか?
消費者ではありません。事業主体なのです。

不動産投資家と業者の関係は、B to C ではありません。B to B です。

不動産は、ファミレスでハンバーグ定食を注文する行為とは全く異なります。
不動産の購入は、事業用の固定資産の購入なのです。
そして、その固定資産は、あなたの判断と危険負担により購入されています。

その固定資産を購入して思った通りに行かなかった場合、返品を要求する
訳にはいきません。

そして、事業を行う上では、多くの業者に多くの業務を依頼する必要があります。
この点も、不動産投資が事業である大きなポイントです。

多くの人に動いてもらう必要がある

不動産投資は、一人でできません。
もちろんやろうと思えばできるでしょうが、多くの時間と労力を空費する
結果になることでしょう。

売買仲介業者、管理業者、賃貸仲介業者、建物管理業者、
インターネット設備業者、植栽剪定業者、電気水道工事業者、
金融機関、各種士業…

これら多くの外注業者と取引をする必要があります。

このときに、自分を消費者と思っている投資家が、自分のメリットだけ考え、
相手の業者のメリットを考えていないように思えます。
この結果、以下のような思考形態が生じます。

①適正なフィーすら払いたくない。もっと料金をさげろ

とにかく値切りまくってしまうことです。
そこまで値切られると、業者もあなたと取引をする意義を見出せなくなります。
「あなたと取引してうちになんのメリットがあるの?」
と言われても仕方ありません。

例えば、管理費を5%から3%に下げてもらったとして、その分手を抜かれてしまう
のは当然のことです。
その手を抜かれた部分を自分で補えるなら十分検討に値します。
しかし、実際は「なぜ手を抜くのか!」とクレームをつける事になりがちです。

なぜ5%支払っている人と同じサービスを、3%で受けられると思うのでしょうか?
もし本当に同じサービスを受けられるなら、どこか(修繕とか)で金を抜かれているか、
その会社が革新的な経営スタイルで超低コスト経営を実現しているかでしょう。

あなたが3%で依頼している管理会社はそれほど革新的なのでしょうか?

また、仲介手数料を値切る行為も、非常に危険であるという認識はあるでしょうか?
値切られた相手はどう思うでしょうか?
その業者は、次もあなたと取引したいと果たして思うでしょうか?

②料金をはらったのだから何でもしてもらって当然

相手の職責を超えた要求をしてしまいます。
つまり、自分の支払った料金が何の対価であるのかを考えていないのです。
あなたが支払った料金は、どのようなサービスに対する対価でしょうか?

例えば、仲介手数料は、本来物件の仲介に対する料金です。
融資付けや法人設立、物件のシュミレーションなどは、根源的には仲介手数料に
含まれるものではありません。

本当は全部投資家本人がすべきことです。
当たり前ですよね。自分が事業主なんですから。

それを仲介業者がタダでやってくれるのは一種のサービスであって、仲介手数料を
払ったのだから、やってもらって当然だというものではありません。

③なにか損失が生じたなら、相手のせい

究極がこれです。

不動産を購入しても思ったほど利益がでない。
ローンが思ったより伸びず手出しが生じてしまった

このようなときに、言ったことと違うのだから、金をだせ。
と業者に悪意なく言ってしまうのです。
相手としては、「いや、最終的に判断したのはあなたでしょう?」
としか言いようがありません。

 

このような行動をする人と、まともに取引をしたい業者はいないでしょう。
もちろん対応はしてくれるでしょうが、「面倒くさい客」扱いになります。

業者は、いつでもあなたとの取引を打ち切ることができます。

また、取引が継続されたとしても、何を言っても適当にあしらわれ、
結局は依頼先の業者を変更せざるを得ません。
しかし、どこへいっても同じことを繰り返すことになります。

長期的な取引の前提となる信頼関係を形成することが出来ないのです。

こうなると、もう自分の利益すら失われてしまいます。

自分だけが利益をあげることはできない

不動産投資が事業である以上、自分ひとりが儲けるとはできません。
自分が儲けるためには、必ず相手も儲けなければならないのです。

全部自分でできるなら、自分ひとりが儲けられるでしょう。
しかし、他人に動いてもらう必要があるなら、自分だけ儲けること
は不可能です。

自分だけが儲かる状態は、長期的に維持できません。
その状態を維持するメリットが、相手側にないからです。

取引する相手の利益を考えることができなければならないのです。

例えば、

修繕費にある程度の管理会社の利益が上乗せされていることは把握した上で黙認する
多少金利が高いと思いつつも、今後の取引のため何も言わない
いい物件を紹介してもらったなら、仲介手数料は満額に上乗せして支払う

このような行為は、短期的には出費を多くしますが、長期的に良い関係を
維持し、結果として経営の成功につながります。

これを、長期的関係形成インセンティブと言ったりもします。
つまり、相手と長いおつきあいをするためには、互いに利益を得ることが
できなければならないのです。

もちろん、ぼったくられるのは論外

もちろん、ぼったくられるのは論外です。

大切なことは、サービスに対し適正な対価を支払うことです。
そして、その対価に見合った要求を行うことです。

そして、たまには適正対価を超えて支払うこともあっていいと思います。
ただし、その恩は相手にしっかりと認識してもらいましょう。

そうすれば、その相手はあなたが困ったときに、対価以上の働きをしてくれるでしょう。

税理士、不動産経営アドバイザー
税理士ですが、一都三県にて不動産経営を第2の本業として取り組んでいます。
不動産の最大の経費は税金ですが、税金だけ見ていても上手く行きません。徹底的な数値化と経験に基づき、個人・法人・銀行・追加取得・売却をトータルに判断するお手伝いをしています。

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