不動産投資戦略の立案方法

不動産投資は戦略が重要であるとはよく言われるところです。

自分はどのような物件を買うべきか。
どのような銀行から融資を受けるべきか。
悩みは尽きないですね。

しかし、個人的に不動産投資の戦略立案は結構簡単なのでは?
と考えています。
というか、それほど難しく考えるものでもないでしょう。

はじめに融資ありき 取りうる戦略は、銀行次第

まず検討すべきは、自分がどのような銀行からどの程度の
融資を受けられるかということです。

不動産投資は1に融資2に融資、3、4がなくて5に融資です。

大型RCを連続取得したいと考えたところで、融資が出ない
なら、どんなに良い物件も買えません。
買えない物件を探すことは実に無意味なことです。

また、借りられる条件も重要です。
メガバンク、地銀、信金、信組、ノンバンク、
下になるほど金利が上がります。
金利が上がると、表面利回りが高くなければキャッシュフローが
大変キツくなります。

金利が高いなら、表面利回りが高くなければならない。
ということであれば、投資するエリアも概ね絞られるでしょう。
つまり、好立地は難しいということです。
ある程度の郊外・地方で物件を探すことが求められるでしょう。
であれば、空室を埋める、ある程度の技術の獲得も求められます。

また、築年数も古めになってくるでしょう。新しい物件はどうしても利回りが
低く、高い金利ではなかなか大変です。

また、投資規模についても、この順番になることが多いです。
数億円規模の物件なら、メガバンクや地銀でないと難しいです。
結果、信金信組やノンバンクで融資を受ける場合、物件は大きくても
1億円以内が目途になってくるでしょう。

一方、メガバンクや上位地銀で借りれる人は、表面利回りで妥協の
余地があります。
ある程度の好立地で物件を取得することができます。
一気に大規模投資まで持っていきたいなら、RC物件でも良いでしょうし、
じっくり安定稼働させたいなら、新築木造でもよいでしょう。

このように、どの銀行からどんな融資が受けられるかで、選ぶべき物件
も自ずと絞られてきます。

まずは融資を固めること。買える物件はその逆算です。

属性の問題で、本当にどこからも融資が受けられない人もいるかもしれません。

その場合は、もはや現金でなければ購入できません。
そうなると、投資対象は戸建てやかなり小規模の築古アパートなどに限られるでしょう。

ほしいキャッシュフローから逆算する方法は?

よく巷で言われているのが、自分が獲得したいキャッシュフロー額から
逆算して投資規模を決定するという方法です。

例えば、年間800万円のキャッシュフローがほしいので、
表面利回り〇〇%の物件が○億円必要です。

みたいな言い方ですね。

一見説得力があったりもしますが、個人的にはあまりおすすめできる
考え方ではありません。

というのも、この思考方法は、良くない物件を購入させる手段になりかねない
と思うからです。

年間○万円不労所得をゲットするためには、〇%の物件が○億円必要ですねぇ。
つきましては、弊社限定未公開物件である富山のこの物件と、岐阜のこの物件を
買えばあっという間に達成ですよ!おめでとうございます!!
(全部築30年超のRCで、金利は4.5%ですけどキャッシュフローが出るので無問題!)

なんてセールストークが後に続くことはほとんど確実でしょう。

物件とは利回りで探すものではありません。
利回りはもちろん重要な指標ですが、資産価値や純資産も重要です。

毎年のキャッシュフローなど、どんなに高金利でも期間が長ければ出て
しまいますし、実際には大幅な債務超過に陥ってしまえば、キャッシュフロー
が毎年あったところで投資は成功とはいえません。

不動産投資においてキャッシュフローは儲けの一形態にすぎない
にも関わらず、そのキャッシュフローに重点をおいて考えてしまうと、
他の要素を切り捨ててしまうため、投資失敗のリスクが跳ね上がります。

このような言葉遊びを駆使して、どうにもならないような物件を売りまくっている
業者は多いのです。

資産価値のない、立地も良くない、入居も悪い、修繕もされていない、築も古い、
エレベータ付き…なんの取り柄もないどころか負債としか言えない物件であっても、
とりあえずキャッシュフローが出てさえいれば、購入すれば目標に近づけてしまうのです。

これは、キャッシュフローを目標にする大きなデメリットです。

毎年のキャッシュフローを重視するか否か

融資を固めるのの次に重要な指標が、毎年のキャッシュフローを重視するか否かです。

現時点で手元資金がなく、不動産運営で可能な限り資金を早期に回収し、
その資金を再投資する。

このような流れを考えている場合、来年再来年にどれだけ資金を回収できるかが
重要になってきます。

キャッシュフローを得るためには、ある程度の表面利回りが欠かせません。
このため、表面利回りの高くなる場所を選ばざるを得ないのです。

表面利回りの高い物件を購入するには、地方・郊外にならざるを得ません。
運営には苦労するでしょうが、表面利回りが高いとはそういうことです。

また、税後キャッシュフローを潤沢にするためには、建物割合を高くする
必要があります。
そのためには、土地が狭い、あるいは土地価値の低い物件を狙う必要があります。

一方で、キャッシュフローがそこまで潤沢でなくても、5年から10年後に
物件を売却した際にある程度まとまった資金を回収できれば良いと考える
場合は、物件選択の幅がかなり広がります。

 

以上のように、自分がどのような融資を受けられるかという縦糸と、
どの程度キャッシュフローを重視するかという横糸の組み合わせで、
購入する物件はほとんど特定されます。

 

税理士、不動産経営アドバイザー
税理士ですが、一都三県にて不動産経営を第2の本業として取り組んでいます。
不動産の最大の経費は税金ですが、税金だけ見ていても上手く行きません。徹底的な数値化と経験に基づき、個人・法人・銀行・追加取得・売却をトータルに判断するお手伝いをしています。

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