青色申告の適用漏れに注意しましょう

不動産投資をするなら、青色申告を受けたほうが有利になります。

しかし、青色申告の適用漏れは非常に多く、大変もったいない状況に
なっていることをよく見ます。

注意しましょう。

青色申告をするメリットと要件

青色申告のメリット

青色申告では、多くの税務上の優遇が受けられます。

  1. 欠損金の繰越
  2. 欠損金の繰戻し還付
  3. 30万円未満の資産を購入した場合の一括償却
  4. 一定の資産を取得した場合の特別償却、特別控除
  5. 貸倒引当金の計上
  6. 帳簿書類の調査に基づかない更正処分の禁止

といったところでしょうか。

不動産投資に関わるのは、1と3が主ですね。

特に、設立初年度に赤字になっている法人は多いので、是非青色申告となり、
1の欠損金の繰越は行っておきたいです。

青色申告の要件

個人や法人で青色申告の適用を受ける条件は以下の通りです。

  1. 提出期限までに、青色申告承認申請書を税務署に提出する
  2. 複式簿記に従って記帳する(個人の10万円控除なら簡易簿記も可能)
  3. 書類を5~7年間保存する

2や3は税理士に依頼すれば自動でクリアしますし、自分で会計ソフト
を購入して記帳することも可能です。

一方で、1の申請書の提出を期限までに行わないために、青色申告が
できないケースが散見されますので、注意しましょう。

申請書の提出漏れが本当に多い

青色申告承認申請書の提出期限

青色申告承認申請書の提出期限は、以下のように定められています。

  1. 個人
    青色申告をしようとする年の3月15日まで
    新たに事業を開始した年は、その事業を開始した日から2ヶ月以内
  2. 法人
    青色申告をしようとする事業年度開始の日の前日まで
    新たに法人を設立した場合は、法人設立の日から3ヶ月以内か、
    第1事業年度終了の日のいづれか早い日まで

このような期限があることを、多くの方が理解されていません。

このため、最悪2年間青色申告ができないなどの事態も起こりえます。

物件を買ってから、はじめての確定申告や決算で申請漏れが発覚

例えば、法人を1月15日に設立し5月31日を事業年度末とした場合、
第1期の青色申告承認申請書は4月15日までに提出しなければなりません。

ただ、多くの方はこれを知らず、6月頃になって、「そろそろ法人も申告だな」
と税理士のもとに来訪されます。

このとき、もちろん第1期は青色申告はできないのですが、それに加えて第2期
も青色申告できないのです。

なぜなら、第2期の青色申告承認申請書の期限は、第2期開始の日の前日なので、
第1期事業年度末の5月31日が第2期の青色申告申請期限になります。
6月に税理士に相談しても、もう5月31日を過ぎているので、打つ手はありません。

結果、第1期と第2期で青色申告の適用ができないのです。

特に不動産所有法人の場合、第1期に赤字が出ることが多いため、この赤字を
繰り越せないとなると、大変な打撃です。

申請書は自分で作成も可能なので、絶対に忘れない

最初から税理士に依頼している方は、この書類は基本的に税理士が代理で
提出してくれますので、特に気にする必要はありません。

しかし、法人を設立したり、個人で不動産を購入しても、すぐに税理士に相談
される方は多くありません。

だいたい、確定申告や決算の期限が近くなったり、それを超えたりしてから
税理士に依頼するという流れになっています。

このため、税理士の手元に来たときには、既に手遅れであることが大半です。

すぐに税理士に相談すべきとは言いませんが、せめてこの青色申告承認申請書
だけは必ず税務署に提出しておきましょう。

青色申告承認申請書は、国税庁のHPから書式をダウンロードできますので、
それを作成し税務署に郵送してもいいですし、持っていっても良いでしょう。
(この時、税務署に提出するものと、自分の控え用の2部用意するのを忘れない)

また、税務署にも申請書がおいてありますので、窓口で書き方を聞きながら
書いて提出するのも良いと思います。
紙で提出する場合は、個人でも法人でも、本人の認め印が必要なので、
持っていくようにしましょう。

税理士、不動産経営アドバイザー
税理士ですが、一都三県にて不動産経営を第2の本業として取り組んでいます。
不動産の最大の経費は税金ですが、税金だけ見ていても上手く行きません。徹底的な数値化と経験に基づき、個人・法人・銀行・追加取得・売却をトータルに判断するお手伝いをしています。

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