個人の不動産オーナーは個人事業税に要注意!

法人では事業税というものがあります。

法人の本店のある地方自治体に納める税金ですが、
個人でも事業税というのは実はあります。

この事業税は事前のシミュレーションなどでも漏れがち
ですので、注意が必要です。

個人事業税とは?

個人事業税は、地方税となり、都道府県に納める税金です。

地方税というと、住民税を連想される方のほうが多いかもしれません。

もちろん、不動産投資の住民税は、利益の10%を皆さんきっちり支払って
おられるかと思います。
毎年6月に納付書が届いて嫌な気分になりますよね。

しかし、不動産の規模がある一定程度を超えてくると、住民税に個人事業税
という税金が上乗せされてくるのです。

この個人事業税は、かなり事前の検討ではかなり見過ごされていますので、
注意しましょう。

個人事業税の計算方法

個人事業税の計算方法は、以下のようになります。

(所得税の不動産所得+青色申告特別控除-290万円)×5%

ポイントとしては、所得税で認められていた、青色申告特別控除の
65万円や10万円は認められませんので、不動産所得に足し戻します。

一方で、個人事業税には、290万円の事業主控除というものがあります。

このように、290万円を控除した残額に5%を乗じて税額とします。

この290万円の事業主控除のおかげで、多くの方は個人事業税が発生しない
ことになります。

一方で、290万円を超えてくるといきなり発生するので、びっくりする人
も跡を絶ちません。

個人事業税が発生する要件

個人事業税は、その事業を地方自治体の定める事業的規模で行っている
場合に発生します。

そのため、利益が290万円を超えていても、その規模が規定以下で
あれば生じないのです。

その事業の事業的規模の具体的な内容は、各都道府県が個別に定めるのですが、
参考に東京都の規定を見てみましょう。

ちょっと細かいですが、所得税の青色申告の基準である、「5棟10室基準」
に非常に近似していまが、若干違いもあります。

このため、税理士が確定申告を行い、来年事業税がかかりますよと言われても、
実は事業税上は事業的規模ではなく事業税は不要ということもあります。

この辺りは、税理士でも間違っていることがあるので注意しましょう。

個人事業税は経費になる?

所得税や住民税は、支払っても経費にはなりません。

しかし、個人事業税を支払った場合、その支払った年の経費になります。

経費になるのは、その分税金が減るということでもあるので、所得税など
よりは払い甲斐がありますね(笑)

個別の申告は不要

個人事業税は、確定申告書を提出している場合、別途の申告は不要です。

住民税と同じですが、税務署に確定申告書を提出すれば、地方自治体が
確定申告書の内容から勝手に事業税を計算して、必要であれば納付書を
送ってきます。

個人事業税の節税方法

個人事業税は利益に課税される税金ですので、基本的な節税方法としては、
経費を計上して利益(所得)を圧縮することになります。

ただ、個人事業の経費は法人よりもかなり幅が狭く、意図的に利益を圧縮
することは困難を伴います。

また、所得税や住民税であれば、所得控除を活用できますので、Idecoに加入したり、
生命保険に加入したりすれば若干でも節税できるのですが、個人事業税に所得控除は
関係ありませんので、このような面でも困難です。

利益が290万円以下になれば発生しないとは言うものの、逆に節税も難しいので、
結構垂れ流しになってしまいがちです。

事業税が発生したら、法人化も選択肢

個人的には、個人事業税が生じているような不動産オーナーには、法人化を
おすすめしています。

所得税が累進課税制度を採用しており、住民税とあわせると最高税率が55%
となるので、個人事業税まで合わせると60%となり、何のために不動産を
持っているのかわかりません。

また、最高税率まで行かない場合でも、個人事業税が発生する規模になってくると、
法人税率の方が低いことが多いです。

そういえば、個人事業税の納付書が届いてるよな…と思われた方は、一度法人化
を真剣に考えたほうが良いと思います。

税理士、不動産経営アドバイザー
税理士ですが、一都三県にて不動産経営を第2の本業として取り組んでいます。
不動産の最大の経費は税金ですが、税金だけ見ていても上手く行きません。徹底的な数値化と経験に基づき、個人・法人・銀行・追加取得・売却をトータルに判断するお手伝いをしています。

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